通信制高校とは!~メリット・デメリット~
受験情報はじめに
近年、学びの多様性が広がる中で、「通信制高校」への注目が高まっています。
2025年度にはその数も332校となり、生徒数は30万人を超えるなど、その存在感は増すばかりです。
では、全日制高校とは何が違うのでしょうか?
通信制高校は、従来の学校の枠にとらわれず、個々のペースに合わせた柔軟な学習を可能にします。
本記事では、その入学から卒業までの流れをわかりやすく解説し、
自分らしい高校生活を実現する選択肢としての通信制高校の魅力をお伝えします。
通信制高校とは?
全日制との違い
全日制 |
通信制 |
|
登校 |
月~金(または土)まで毎日通う |
オンライン型と通学型がある。それとは別全員必須で登校をして授業を受ける「スクーリング」がある |
単位 |
「学年制」学年ごとに決められた科目をすべて履修し、定期テストや授業への出席状況などによって単位が認定される。 |
「単位制」学年ではなく、決められた科目の単位を一つずつ取得していく。 |
学習 スタイル |
集団での教師と対面での学び |
個人での自学自習を中心とし希望で登校も可能 |
部活動 |
学校生活の中心でもあり、ほぼ毎日活動 |
自分のペースで参加。活動日が少なく、学校外で活動するところが多い。 |
卒業要件 |
3年間の在籍と、74単位以上の修得、特別活動への参加など |
3年以上の在籍と、74単位以上の修得、特別活動への参加など |
通信制高校にはどんな人が向いているか
通信制高校で充実した高校生活を送るのはどんな人が向いているのでしょう。
■自分のペースで学びたい人
■学業以外にやりたいことがある人
■集団生活が苦手な人
■体質的に朝早く起きることが苦手な人
■学校生活に不安を持っている人
■人間関係にストレスを感じやすい人
以上のように、通信制高校は、自分のペースで学びたい人、仕事やスポーツなどと学業を両立したい人に向いています。
大人数が苦手で、一人ひとりに合わせたサポートを求める人にも適した学びの場です。
通信制高校のメリット
通信制高校を選ぶことで得られる、時間や場所に縛られない学習スタイルや、一人ひとりに合わせたサポート体制など、
様々なメリットを詳しく解説します。
■自分のペースで学ぶことができる。
高校卒業条件がありますが、3年で必ずしも卒業しなければならないわけではないので、 自分の学力や興味に合わせて、学習を進められます。
■時間的に自由度がある
基本的に自宅学習のため、アルバイトや趣味、習い事など、学業以外の活動と両立しやすいです。
■多様なカリキュラム
全日制高校にはない専門分野(IT、デザイン、美容など)に特化したコースや、大学進学を目的としたコースなど、
学校ごとに様々な選択肢が用意されています。
■人間関係のストレスが少ない
登校日数が少ないため、対人関係が苦手な人などにはストレスをあまり抱えることなく学べる環境です。
■自分のやりたいことと学業と両立しやすい
時間を自由に使えるため芸能活動、プロスポーツ、仕事、家事など、学業以外に打ち込みたいことがある人にとって、最適な環境です。
また、学校によっては専門コースも充実しているため、自分が興味のある分野を深く学ぶこともできます。
通信制高校のデメリット
通信制高校は多くのメリットがある一方、全日制高校とは異なるからこその注意点も存在します。
入学後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、通信制高校のデメリットを解説いたします。
■人間関係を築く機会が少ない
自宅学習であったり、自分のペースで進めていくため、クラスメイトや先生と日常的に関わる機会は少なくなります。
«クラスメイトや先生と関わる機会を積極的に作っている学校もあります。»
■自己管理能力が求められる
学習の進捗は自己管理に委ねられます。自分で学習計画を立て、モチベーションを維持する強い意志がないと、卒業が難しくなる可能性があります。
«先生がしっかりと伴走してくれる学校もあります。»
■生活リズムが乱れやすい
決まった通学時間や授業がないため、生活リズムが不規則になりがちです。
«オンラインでも朝の会があったりとリズムが崩れない工夫をしてくれる学校もあります»
■体育施設がない
通信制高校は校舎や体育施設を持たないことが多く、運動の機会が限られがちです。
そのため、体育の授業はスクーリングでの実技指導が中心となります。
«各通信制高校で利用できる施設や設備は異なるため、事前に確認することをおすすめします。 »
■単位取得方法がいい加減
一部の通信制高校で不適切な単位認定が行われていたということがありました。
入学から卒業までの流れ
入学までのステップ |
・入学相談、学校見学
・出願書類の提出
・入学試験(面接や書類審査が中心)
学習スタート |
・レポート:自学で教科書を使い、課題を解いて提出します。
・スクーリング:週に数回、または集中して数日間など、学校に登校して対面で授業を受けます。
先生に直接質問したり、実験や実習を行ったりします。
・単位認定試験:レポートとスクーリングで学んだ内容が身についているかを確認する試験。
※単位認定試験に合格すると単位を取得することができます。
卒業要件 |
必要な単位数(74単位以上)やスクーリング日数など、卒業するために満たすべき条件を説明します。
多摩地域おすすめの通信制高校!
通信制高校名 |
特徴 |
本校場所 |
主なコース |
公式HP |
N高等学校(N高)/S高等学校(S高) |
ネット学習を主体としており、VRやChatGPTといった最新技術を活用した授業が提供 |
N高等学校:沖縄県 S高等学校:茨城県 |
・IT・プログラミング ・eスポーツ ・クリエイティブ ・ファッション・美容 ・製菓・調理 |
|
おおぞら高等学校 |
生徒は担任となるマイコーチを自分で選ぶことができる。 屋久島での体験学習やその他にも独自の体験型プログラムがある。 |
鹿児島県屋久島町 |
・子ども・福祉コース ・プログラミングコース ・マンガイラストコース ・住環境デザインコース |
|
星槎国際 |
星槎国際高校の大きな特色は、130種類以上ある「ゼミ授業」 |
神奈川県足柄下郡箱根町 |
・職業探求ゼミ ・スポーツゼミ ・芸術・クリエイティブゼミ |
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東京都立砂川高等学校 |
多摩地域で唯一の都立通信制高校 |
東京都立川市 |
特定の専門コースはない |
まとめ
今回は、通信制高校の魅力についてお伝えしました。
通信制高校は、全日制とは異なり、登校日数や学習スタイルを自由に選べるのが最大の魅力です。
自分のペースで学べる単位制の仕組みや、多様な専門分野のカリキュラムから、
自分が挑戦してみたいことに柔軟に学習することができ、
人間関係や学び方で悩んでいる方にとって、きっと新しい道を開いてくれるはずです。
自分らしい高校生活を送るための選択肢として、ぜひ検討してみてください。
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久保田