英検の合理的配慮制度を活用し自分の可能性にチャレンジしよう!
受験情報はじめに
「英語を学びたい」「資格に挑戦したい」という気持ちがある一方で、学習上の困難や障がいを理由に、英検の受験を諦めてはいませんか?
実は英検には、個々の状況に合わせた合理的配慮制度があります。
この制度は一人ひとりの状況に合わせて試験環境を調整し、実力を出し切るための「公平なチャンス」を保障する制度です。
この記事では、この制度について、詳しく解説していきます。

英検とは
英検は、文部科学省が後援する日本最大級の英語検定試験です。
正式名称を「実用英語技能検定」で現在は1級〜5級まであり、2026年度からはさらに小学生低学年向けに6級と7級が新設される予定です。
1. 英語の「4技能」をバランスよく測定
英検では、聞く(リスニング)、話す(スピーキング)、読む(リーディング)、書く(ライティング)の4技能を測定します。
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3級〜1級: 一次試験(筆記・リスニング)と二次試験(面接)の2段階で判定。
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4級・5級: 筆記とリスニングに加え、任意でスピーキングを受験することが可能です。

2. 進学・就職・留学で有利になる
合格すると、中学や高校、大学での入試優遇や単位認定、就職活動での英語力の証明など、さまざまな場面で活用できます。

合理的配慮とは
英検の合理的配慮は、障がいや特性、怪我などにより受験をすることが困難で受けられないということを解消し、
誰もが対等に挑戦できるようサポートする仕組みです。どのような配慮が受けられるのかを知り、
自分にぴったりの受験スタイルを見つけてください。
まず受験方法には大きく2種類あります。
1つは従来型(紙)で1次(筆記・リスニング)と2次(面接)を別日程で実施します。
もう1つはS-CBTで1日で4技能(スピーキング・リスニング・リーディング・ライティング)が完結します。
S-CBTについては別でご説明いたします。
英検S-CBTについて
原則、毎週土日に実施で指定された会場でPCを使って受験をします。
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スピーキング |
リスニング |
リーディング |
ライティング |
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問題 |
PC画面上 |
PC画面上 |
PC画面上 |
PC画面上 |
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解答 |
吹き込み式 |
マウス操作 |
マウス操作 |
解答用紙手書きORキーボード操作 |
S-CBTで受験できる級は準1級、2級、準2級プラス、準2級、3級 となります。
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※1級、4級、5級を受験希望の方は、英検(従来型)での受験となります。
S-CBTでの受験は難しい人への合理的配慮
「英検S-Interview」は英検S-CBTでの受験が難しい方が、
リーディング、ライティング、リスニング(PBT)、スピーキング(対面式)で4技能受験できる受験方式です。
ただしこの受験方式は、合理的配慮が必要な障がい等のある受験者様のみが対象です。
「英検S-Interview」の特徴
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◎リーディングテスト、リスニングテスト、ライティングテストは解答用紙に マークまたは記述
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◎スピーキングテストは、面接委員との対面式
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◎出題内容、難易度、採点基準は従来型の英検と変わりません
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◎CBT方式での受験が困難である受験者様にも、柔軟な対応が可能
従来型での合理的配慮で受けられる具体的なサポート例
1.試験環境の調整
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別室受験: 視覚・聴覚的な刺激を減らしたり、発声を伴う場合の配慮。
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座席の配慮: 出入り口に近い席や、前方・後方の指定。
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試験時間の延長: 読み書きに時間を要する場合、1.5倍などの延長。
2.問題・解答のサポート
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問題用紙のカスタマイズ: 拡大文字問題用紙、点字問題用紙の使用。
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解答方法の選択: マークシートの代筆(チェックのみ自分で)、パソコン入力を利用した解答。
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音情報の視覚化: リスニングテストの台本配布や、補聴器の使用。
詳細は英検公式ホームページをご参照ください
https://www.eiken.or.jp/eiken/apply2/specialneeds.html (受験上の配慮について)
受験配慮要項の対応一覧に記載がない内容で配慮を希望の場合は、諦めてしまうのではなく直接お問合わせをしてみましょう。
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◍ 受験上の配慮係:03-3266-6507 ◍ お問合わせ時間:午前9:30~午後5:00(土日祝は除く) |
💡注意点!!
「受験上の配慮要項」をご確認のうえ、「受験上の配慮申請フォーム」からの申請が必要です。
申請をしていない場合、受験上の配慮申請受付期間を過ぎてからの申請は配慮対応はしてもらうことはできませんのでお気をつけてください。
おわりに
英語が好き、興味があるけれど英検を受けることは厳しいと感じていた方にとって、
この合理的配慮制度が「自分も挑戦できる!」という自信につながれば幸いです。
合理的配慮制度を知ることは自分の可能性を広げる第一歩です。
入試での優遇や将来の夢の実現に向けての大きな武器として、ぜひ英検への挑戦を検討してみてください。